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ビジネス全般

2009年11月10日 (火)

時間も商機も拡大(11/10 日経産業新聞)

まつあに@マラソンネタで引っ張ってすいません...です。

今日の日経産業新聞1面「Data Focus」に、「時間も商機も拡大」というタイトルのミニコラムがありました。

いわく、マラソン完走者の増加に伴って、平均完走時間も延びているとのこと。

付属のグラフ(「月刊ランナーズ」調べとのこと)によると、
・2004年→完走者数 約8万人、平均完走時間 4:31:37
・2008年→完走者数 約13万人、平均完走時間 4:38:18
となっています。

近年のマラソン大会では、参加者の裾野を広げるため、制限時間を長くする傾向が顕著です。
そのきっかけを作ったのは「東京マラソン」で、従来の常識を覆す7時間という長さ。他の大会が影響されて、制限時間を緩くする方向に拍車がかかっていきます。
(ちなみに、自分が先日出場した「湘南国際マラソン」は6時間です。)

制限時間を長くして参加者が増えた例として、「北海道マラソン」が上げられます。
「北海道マラソン」は、もともとランナーの間で夏の名物大会として知られていました。
しかし、制限時間が4時間と厳しく、4時間以内で完走した実績のある人しかエントリーできないという、「憧れの大会」でした。

昨年、制限時間を4時間から5時間に延長したところ、参加者数が今までの5,000人から8,000人へと急増しました。中でも、女性の参加者がかなり増えたと聞きます。
5時間であれば、スピードは遅くても、歩いたり休んだりしなければ十分突破できる記録ですから、裾野が一気に広がります。

但し、制限時間を延ばすためには、それだけ交通規制の時間を長くしなければなりません。
そのため、地元住民・自治体・警察などの間でのコミュニケーション充実、納得度の高い見返り(参加者数増加による観光業や飲食業等の売上向上など)が求められてきますね。

さて、記事によると、マラソン大会参加者の男女比が、米国は6:4、日本は8:2とのこと。
健康と美を追求し、お洒落に敏感な女性をどう取り込むか?は、マーケティング上の重要課題でしょう。

その観点から、制限時間を長くとる傾向は今後も続くと思います。
そして、女性ランナーの増加を見据えた周辺ビジネス(シャワー等のあるランナーステーション、デザインや配色に気を配ったウェアやシューズ等、初心者向けのランニング教室...)もさらに成長していくのでは?と見ています。

自分は大会に可愛い女性を観に行っているわけではありませんが(笑)、女性が増えることでこの市場が活性化することには、大いに期待したいところです。

2009年11月 6日 (金)

高級自動車と高級自転車

先日(11/3)の出勤途中、自転車で日産スタジアムを通り過ぎた際、何やら催しの準備中でした。

あるロードバイクブランドの名を冠したテントがあり、何?と思って後で調べたところ、それは「Nicol Owner's Day」というイベントでした。

ニコルは日本でBMWやミニを取り扱う代理店ですが、最近は「Nicole EuroCycle」という、欧州車専門の高級自転車店も手がけています。
(ショップは、青山通りの草月会館の近くにあります。)

前述の「Nicol Owner's Day」には、BMWやミニの実車やグッズの抽選会等はもちろんですが、それ以外に「Nicole EuroCycle」による「高級ロードバイクの2010モデル試乗会」も催されたようです。

さて、「Nicole EuroCycle」のWEBページを見て「すげ~」と思うのは、メンバーシップの項目です。
「VIP会員」は「1年以内に80万円以上お買い上げのお客様」でなければならず、しかもステータス更新は「2年ごと」とのこと。(@_@)

このご時世、年80万円以上も自転車とその関連商品に使う人は、よほど富裕かつ自転車の好きな人に限られると思うのですが...。

但し、高級自転車と高級自転車について、顧客層に一定の重なりはあるとも思えます。
経験上、自転車にお金を掛ける人の属性として、以下のような傾向があるからです。

  • 経済的に割と余裕がある。
  • 環境問題、社会貢献、健康維持などへの意識が高い。
  • 見た目にある程度気を遣える。←「鼻毛が出てる率が低い」とか。(^^)

特に、BMWやミニであれば、同じドイツ車でもメルセデスやVWに比べ、若々しさとかスポーティさを求める顧客層が多そうです。
ということは、エコや健康というキーワードに反応して自転車を始め、クルマと自転車の両方でNicoleを利用する人も、一定割合はいると想像できます。

前に一度、青山のショップを覗いた限りでは、サイクルアパレルが充実しているせいか、男女とも若いお客さんが多かったのですが、いつもそうなのかは?です。
そして、接客態度とバリバリのレーシングウェアの人がいない点で、一般の自転車店と違うと感じました。(笑)
こんど青山方面に行く機会があったら、また観察してきたいです。

ちなみに、ポルシェ、ルノー、BMW、フェラーリは本当に自転車も出しています。(高級自転車ブランドとのコラボを含む)
一方、シボレー、ローバー、ランボルギーニ等は名前だけを貸しており、外見がMTBなのに「オフロードを走らないでください」と書いてあったりする低廉品です。(「ルック車」といいます)

「健康のために自転車買って乗ろうかなぁ」等とお考えの方、どうぞそのあたり誤解なさいませんように。(^^)

2009年11月 2日 (月)

焼き豚P

最近、ちょっと気になる企業というか事業が一つあります。

「焼き豚P」といい、香川県の建設会社社長が、公共工事の減少が続く中で何とかしようと始めたそうです。

・焼き豚P
http://www.yakibuta-p.com/

・地方の建設会社が『焼豚』ビジネスで大ヒット(YUCASEE MEDIA)
http://media.yucasee.jp/posts/index/1931

自分は讃岐うどんが好きで、子どもが生まれる前は年に夏冬2回とか、香川に行っていました。
今でも、新橋に行くと「香川・愛媛 せとうち旬彩館」(両県の物産協会が運営するアンテナショップ)に、つい寄ってしまいます。(^^ゞ

そんな香川びいきゆえに目に留まりましたが、ホームページを見ると、様々なメディアで紹介されているようですね。

本業と関係ない分野に進出するという意味で、千葉県の銚子電鉄が、運行費を捻出するために「ぬれ煎餅」を販売したのと少し似ている気がしました。

・銚子電鉄
http://www.choshi-dentetsu.jp/

でも、「焼き豚P」からは、銚子電鉄のような「苦し紛れ」っぽいカラーは感じられません。

この社長、香川大学のMBAコースでマーケティングを学んだうえでこの事業を始めたとのこと。

地元食材への徹底的なこだわりぶり、「焼き豚専用讃岐うどん」等の関連商品づくりなど、学ぶべき点が多々ありそうです。

楽天にも出店しているようですし、一度買ってみようかなと思っています。
顧客対応は? 包装は? 同封されるリーフレット等は?...と楽しみです。

2009年10月28日 (水)

Windows 7 WHOPPER

今日はライトなお話。(取り上げる商品はヘビー級ですが (^^ゞ)

バーガーキングのWindows 7 発売記念キャンペーン『Windows 7 WHOPPER』が好評らしく、発売期間の延長(11月6日まで)が発表されました。

→バーガーキング(日本)
 http://www.burgerkingjapan.co.jp/

ビーフパティを7枚使うところはまぁ笑えますし、共通点は『マックがライバル』というのも、米国人らしくてよいオチだと思います。

なお、Windows 7にちなみ、各店舗で毎日先着30人までは「777円」で購入できるとのこと。
(それ以降の人は1,450円です。)

これ、わざわざ並んで買うのは時間が惜しいし、1,450円出す気力もないけれど、話のネタにはいいかもです。

バーガーキング、日本では様々な会社が始めては止めを繰り返し、なかなか定着しません...。
いま日本でやってるのは、ロッテリアを持ってる再生屋さんでしたっけ。

マックみたいに、メニュー構成や1個の量などを日本人にアジャストしようという気はなさそうに見えますし、仮にそうしても今さらマックに勝てないでしょうね。

とすると、都心メインでニッチ狙い、あるいは米国人狙い、みたいな出店戦略になるんでしょうか。
(神奈川の4店舗は厚木や横須賀などにあり、米軍関係者を意識してると思います。)

以上、「Windows 7 WHOPPER」を試したいと思いつつ、自宅の近くにバーガーキングが1店舗もないので迷う、まつあに@サブウェイ党でした。

2009年10月27日 (火)

宇都宮に学ぶ地域活性化

この前の土日は宇都宮へ行き、「ジャパンカップサイクルロードレース」を観戦してきました。

例年なら2次試験の翌週ですが、今年は試験のほうが1週遅く設定され、重なってしまいました。受験生の皆さん、申し訳ありません。m(_ _)m

もしもレースに興味のある方がいらしたら、もう一つのブログもご覧ください。

こちらのブログでは、診断士らしい話を少々。

皆さん、宇都宮の名物と聞かれたら何と答えるでしょう?
たぶん、「餃子」という答えが一番多いかと思います。

我々も「とりあえず餃子でも食べるか」と思って、有名な「みんみん」へ行ってみましたが、行列が長くてお腹も空いていたので断念...。

「みんみん」の行列

やむなく、「長崎屋」の中にある「来らっせ」に入りました。
ここは宇都宮餃子会が運営し、宇都宮にある20数店の餃子を日替わりで出す店舗です。
写真のメニューの回りに撮っているカウンターは、なにげに名産の「大谷石」でできていました。

「来らっせ」のメニュー

一種の餃子のアンテナショップの趣になっていて、ワンストップでたくさんの種類を食べられるところ、便利だと思いました。
餃子は冷凍保存が効く食べ物であることも、このシステムを支えているでしょう。

→宇都宮餃子会
 http://www.gyozakai.com/sys/kirasse/index.html

餃子が宇都宮名物になるまでのストーリーを知って今後に役立てたいな...と思ったところで、レジカウンターに置かれていた本に目が留まり、買ってみました。
「秘訣は官民一体 ひと皿200円の町おこし」という、新書です。

 

この本には、「全国で一番餃子の消費量が多い」という事実に目を付けたところから始まり、タイトル通り、行政と民間が数々の問題を乗り越え、活性化を推し進める過程が書かれています。

成功話ばかりでなく、「宇都宮餃子共和国」というテーマパーク(「ラーメン博物館」みたいなもの)の失敗やそこから得た教訓など、都合の悪い話もちゃんと書いていて、良い本だと思いました。

さて、商店街へ行ってみると、今回のロードレースの横断幕が大きく掲げられているのは当然ですが、両側のサックスを吹く男性の旗もよく目立ちます。
それと、1本入るとカクテルを飲ませる店が点在しているのにも気づきます。

宇都宮の商店街

餃子の成功に触発されてでしょうか、ここ10年ほどは「ジャズ」と「カクテル」でも街おこしを図っているらしいです。

ジャズの方には、餃子と同様に市が協力しており、各種フェスティバルや渡辺貞夫さんを招いてのレッスンなど、様々な取り組みで市外県外へもアピールしているとのこと。

→うつのみやジャズのまち~公式サイト
 http://www.u-jazznomachi.com/

カクテルの方は、餃子の話のように「コンクールで優勝したバーテンダーが日本一多い」という事実から膨らませていったそうです。
加盟店共通で出すオリジナルカクテルを作ったり、会員になるとマイカクテルをオーダーできたり等、工夫しているとのこと。

→宇都宮カクテル倶楽部
 http://www.ucclub.net/index.html

このような様々な取り組みによって、商店街は元気さを保ち、市の財政は全国有数の健全さを誇り、「住みやすい街」ランキングでも上位になり...と好循環になっています。

また、街のあちこちに、餃子・ジャズ・カクテルのマップやガイドが設置され、観光客が気軽に手に取れるように配慮されているのもよかったです。

街角に設置されたマップ等

そんなこんなで、先進的な地域活性化の例として、宇都宮のことをもっと知っておこうと思った週末でした。

2009年10月16日 (金)

オレンジプロジェクト

自分は佐野元春さんが好きで、今年4月に復活した“Motoharu Radio Show”(NHK-FM)を聞いています。

番組の中に“Green People”というコーナーがあり、環境問題に取り組んでいる団体が紹介されます。
先週は“BeGood Cafe”の「オレンジプロジェクト」が取り上げられました。

「オレンジプロジェクト」は、神奈川県小田原市の放置されたミカン農園を再生する取組です。
農作業はボランティアが集まって実施し、できた無農薬有機栽培のミカンを環境イベントで販売する等し、収益は社会貢献やプロジェクトの運営費に充てるそうです。

「耕作放棄地の再生」という分野では、土地所有者から借り上げて切り分け、野菜等を作ってみたい個人に月いくらで貸してマージンを得る、というモデルを目にするようになりました。

「オレンジプロジェクト」のボランティアのアプローチですと、参加者は比較的意識の高い人に限られてきそうな気がします。
その代わり、家庭菜園レベルの賃借農園とは違い、皆で何かをやりとげるという経験ができるので、充実感は高そうですね。

また、ホームページを見ていて、緑を多く配したデザインのセンスがなかなかよいなぁと感じました。
(これは大きなスポンサーが付いているせいもあるでしょうか。)

農業の再生は、自分も関与してみたいテーマではあるので、いろいろな実例を調べたり、近場なら行ってみたりしようと思っています。

自分の郷里の田んぼや果樹園も、何とかしたいですし。(^_-)

2009年10月 8日 (木)

台風なので「落ちないりんご」の話

今朝、台風による暴風雨の中を出勤しながら(今日は電車です)、ふと思い出した話から。

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今から18年前の1991年9月、台風19号が青森県の津軽地方を直撃し、大きな被害が出ました。

台風が通過して、りんご農家の皆さんが畑に行ってみると、収穫間近のりんごは9割がた落果してしまっていました。
それを見て、皆しばらく声も出ませんでした。

落果したりんごはジュースの原料にはなりますが、生食用とは出荷価格のケタが違います。
数少ない落果を免れたりんごも傷つき(枝ずれといいます)、平年と同じ値段では売れません。
さらに、仮に収穫がゼロでも、翌年以降に生産するには、堆肥や農薬を例年と同じお金と手間で施さなければなりません。

そんなわけで、この時にりんご生産に見切りをつけた人もいました。

やがて、藤崎町の若いりんご生産者の間から、

台風19号の50メートル以上の暴風にも耐えたりんごを、全国の神社で受験生のみなさんに縁起物として販売し、併せてりんご栽培の起死回生の一助にさせてもらおう。

というアイディアが出てきました。

さっそく「落ちないりんご販売実行委員会」が組織され、受験シーズンに間に合わせるべく何度も会議が開かれ、「落ちないりんご」という商品ができました。

「落ちないりんご」は、枝ずれしたりんご1個を、「合格」という朱印と暴風に耐えているリンゴの木のイラストを施した、紅白の化粧箱に入れたものです。
その値段は、りんご1個にしてはかなり高い、1,000円でした。

これを明治神宮、湯島神社、亀戸天神など、全部で8ヵ所の神社の協力を仰いで販売したところ、受験生やその親御さんなどに大好評。全部で30万箱(3億円分)を完売しました。

こうした努力の結果、出荷量は前年を大きく下回ったものの、販売額では前年を上回ることができ、りんご農園の経営を守ることができました。

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というお話。これって、

・「コップに半分水が入っています」の話
・「アフリカに派遣された靴のマーケター」の話

あたりと共通するものがあるとは思いませんか?

つまり、目に映った事実(りんごの9割がたが落果し、1割が木に残った状態)は同じでも、それに対する着眼点が違っています。

地面に敷き詰められたりんごを見て、ただ途方に暮れたり絶望したりしたのか、それとも、落ちなかったりんごを見て、それを何とかして売る方法は?と考えたか、ですね。

最近好きな言葉に、「起こった事実は変えられなくても、その解釈は変えられる」というのがあります。
「落ちないりんご」のスタッフのように、ポジティブ・シンキングで行きたいですね!

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≪参考URL≫
有限会社落ちないりんご
http://www.jomon.ne.jp/~ochinai/index.html
「台風19号の記録」に、この話が当時の写真入りで紹介されています。

2009年3月27日 (金)

スタバに見る「サービスの本質」

 おはようございます、まつあにです。

 先日実務補習が終わり、一昨日は診断協会から登録完了のメールも届きました。
 (想像していたより事務処理が早そうです。)

 なのですが、期末日を控え、実務補習終了直後から本業の業務量が増大中。(^^);
 ほぼ毎日、終電かそれ以降の帰宅という状態が続いています。

 家に帰れば寝るだけ、昼や夕方の食事休憩時などを使って、「ふぞろいな合格答案」の原稿チェックやそれ絡みのメール書きをしている、という現状です。

 そんな中、朝食時に家内からちょっといい話を聞いたので、仕事前に書いておきたくなりました。

■家内の報告によると

 うちの次女(3歳)は、以前バナナやキウイに強いアレルギーがあることが分かり、以後定期的に病院で診察と血液の検査を受けています。
 昨日はその診察日で、家内は春休みになった長女(5歳)と次女を連れ、午後から新横浜の病院へ行きました。

 いつもは診察室に入った瞬間に大泣きする次女、昨日は血液採取をする時も我慢して泣きませんでした。家内は、次女がよく頑張ったのでご褒美にジュースをと思い、駅へ戻る途中にあったスターバックスに入りました。

 入店時はカウンター席しか空いていなかったため、一行は高い椅子に座っていたのですが、テーブル席が空いた時に店員さんが一声掛け、テーブル席への移動を手伝ってくれました。

 それだけでなく、その際に水をお願いしたところ、こういう紙コップで出てきて、子どもたちはニッコリ笑顔。←パパにも見せたいと持ち帰ったそうです。

アンパンマンとしょくぱんまん

 また、同時に短いストローを付けて出してくれたのですが、スタバには標準で短いストローを置いていなかった記憶があります。ハサミで短く切ってくれたのかもしれません。

■ちょっと考えてみた

 皆さんご存じのとおり、飲食店では単価や回転が重要なので、単価が低めで滞留時間も長くなりがちな子連れは歓迎されない場合が多いです。
 また、スタバは落ち着いた雰囲気を重視しているので、子供が来るのってどうなの?的なところもあるでしょう。

 しかし、上記の店員さんの行動には、来店してくれて嬉しい、楽しんでいってほしいという気持ちが、実によく表れていると思います。
 子連れゆえ周囲に気を遣っていた家内にしても、紙コップを見て笑顔になった子どもたちにしても、お店が大好きになったんじゃないでしょうか。

 それに、紙コップをカスタマイズしたメディアにしている点がなかなか興味深いです。
(以前、クリスマスイブに“Merry Christmas!”と手書きされた紙コップでコーヒーを貰った経験があります。)

■思い出したこと、反省すること

 ここで頭に浮かんだのが、20年ほど前に発刊された名著『真実の瞬間』(ヤン・カールソン著)です。

真実の瞬間

 カールソンは、自社は真に顧客本位ではなかったために衰退したと考えて、最前線の従業員に「自分が顧客だったら望むようなサービス」を顧客に提供するよう指示します。
 そのために、現場から隔絶した上意下達のリーダーシップを改め、組織をフラット化して現場に裁量権を移します。
 そして、ビジョンを分かりやすい言葉で従業員に伝え、従業員が自律的に顧客満足のための行動をとることを、積極的にサポートしていきます。

 例えば、ある財界の要人から「乗り継ぎのために出発を遅らせろ」と要請された際、従業員は自社の便を定時に離陸させ、要人には他社の便を案内した、というエピソードが紹介されています。

 私はスタバの従業員マニュアルを見たことはありませんが、「子供が来たらアンパンマンの絵を描け」とは書いてないんじゃないか?と想像します。

 とすると、「お客様に喜んでいただけることを、あなたの判断でしてよろしい。いやむしろ積極的に推奨する。」というマニュアルであるか、明文化されていないが組織文化として根付いているか、でしょう。

 そして、現在勤務しているサービス企業の業績は右肩下がり、きっと顧客の期待を上回るサービスで「感動を引き起こす」ことができていないのだ...と反省しました。
 このバタバタ(特に日本版SOX法関連)を何とか乗り切り、組織や人の面から勤務先を変革していくための提案をしなくては!と考えながら出勤してきた、今朝のわたくしです。(^^)

2009年1月20日 (火)

セカンドブランド

 おはようございます、まつあにです。

 土曜日の『ペパセミ』に参加した際、受講生の中に、某有名セレクトショップのセカンドブランドのMDの方がおられました。

 自分は以前、そのメインブランドのお店でスーツを買ったことがあります。
 かつて勤務先がバブリーだった頃はメインブランドの方へ足が向いたものですが、ここ数年はすっかり業績が下降してしまい、ボーナスが少なくなっていますので...。(T_T);
 あ、子供が生まれたのと、趣味の自転車(何十万もしたり)にお金が掛かるのもあります。(笑)

 ちょうど手持ちのスーツが消耗しており、高価なものを1着より、もう少し手頃なものを2~3着欲しいと思っていたところです。
 その方に、セカンドブランドのショップが自宅近くのショッピングモールにもあると聞き、さっそく足を運んでみました。

 対応してくださった男性の店員さん、親切であっても押しつけがましくはなく、「絶対その場で商談を成立させよう」というプレッシャーを感じない柔らかい印象でした。(^^)
 すっきりした姿勢、くだけすぎない小綺麗な服装、丁寧な口調や商品の説明など、そのレベルは以前行ったメインブランドのそれと別に変わらず、しっかり研修・教育がされていると想像できます。

 商品そのものは、生地のグレードや縫製の場所(中国やベトナムが中心)等で、メインブランドやその上にあるハイクラスブランドと差はありそうですが、基本的なコンセプトは継承されているようです。
 これなら、比較的若い人中心にセカンドブランドで基本的なよさを認知して頂き、ゆくゆくは上位ブランドに移行を、という戦略がうまく行きそうだと思いました。参考になります。

 ちなみに、試しにスーツ1着・シャツ1枚・ネクタイ1本を買ってみました。計5万円ちょっと。試してみて値段の割にモノが良ければ、買い足しするかもです。(^^)

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 さて、メインブランドとセカンドブランドのお話、2次試験の過去問でも、H17事例2(美容院)やH19事例1(アクセサリー販売業者)で出ました。
 また、H20の口述試験でT予備校の出口調査レポートに目を通した際、「B社が2店目の旅館を出店する際の留意点は?」という趣旨の質問が出ていました。

 業種は違っても、「メインブランドの本質的な良さをうまく残したセカンドブランドでエントリー顧客を獲得し、将来的にはアップグレードを狙う」という戦略、これからも試験に出るかもしれませんね。

2009年1月 3日 (土)

身近にあった「優れた小規模店」

 こんばんは、まつあにです。

 今日は自分が趣味(スポーツ自転車)でお世話になっているショップのお話です。

 その名は「轍屋」(わだちや)、横浜市の青葉台にあります。
 特にMTB(マウンテンバイク)愛好者の間では有名なショップで、自分は2006年の夏から利用しています。その特徴を自分なりに整理しますと...。

・専門性
 店長は専門誌の編集者の経験を持ち、今でも専門誌にいくつか連載を持っています。
 その取材過程で様々なモデルに試乗したり、海外のバイクショーに積極的に出掛けたりして得た最新情報に基づいた、専門性の高い品揃えをしています。
 また、店が狭いので「幅」は抑えていますが、例えば「アンダーウェアならこれ!」みたいな決定版は必ず扱っています。

・プライシング
 値引きに頼らず、価値(品質/価格)を高めることにより、ロイヤルティの高い顧客を維持しています。
 また、ほとんどの商品はメーカー希望価格より若干安くしてあり、あえて他の店へ行くメリットは薄いという点で、絶妙の値付けだと思います。

・独自価値の付加
 情報面では、店長やスタッフが「走っても速くて上手い」ため、経験に基づいて顧客の用途や持っているスキルに合わせた提案ができます。
 また、上述の専門的な知識を活かして、「日本では轍屋が流行らせた」というものも多く、情報発信機能が充実しています。

 さらに、学びや経験の提供面では、初心者には入門用の里山ツアー、中上級者には本格的な林道ツーリング、他にも正しいパンク修理やバイク操作の講習を行うなど、「自転車のプロフェッショナル」として顧客の期待に応えています。

・人的コミュニケーション
 店長もスタッフも、特別に饒舌だったり愛想がよかったりはしませんが、顧客を見下さず、誠実さが感じられる対応をしています。
 また、顧客がどういう自転車ライフをイメージしているかをよく聞いたうえで、顧客の一歩先を行き、一人ひとりに合わせた提案をしてくれます。

・関係性と口コミ
 シンプルで車輪に関係のあることがすぐ分かる「轍屋」という店名、木彫りの看板、木造家屋を改装した雰囲気ある店の構えなどは、より他人に伝えやすくなっています。
 また、顧客が書き込めるインターネットの掲示板を持ち、店側と顧客、顧客相互の交流を促進することで、ロイヤルティを高めています。

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 ところで、こういう話をどこかで読みませんでした?
 そう、『スモールビジネス・マーケティング』ですね。(^^)
 実は去年の夏、診断士試験対策として初めてこの本を読んだ際、「これって『轍屋』の経営を解説した本?」と思ったほどです。(笑)

 自宅からほど近くに実在し、かつ自分がリピーターでもあるショップの取り組みを、『スモールビジネス・マーケティング』という“プリズム”で整理できたことは、その後の二次試験対策にとても役立ちました。

 筆記試験が終わってからショップに伺った際、そのお礼に、自分用とは別に買った『スモールビジネス・マーケティング』を1冊、店長に差し上げてきました。
「書いてあるのは既になさっていることばかりなので、お役に立つかどうかは分かりません。でも、地元の商店街や自転車店の団体から講演を頼まれた時など、キーワード集として使って頂けると嬉しいです。」と申し添えつつ。

 これからコンサルになって、特にリテール分野で仕事をする場合、この店のことを想起することがありそうです。
 業種は何であれ、皆さんの近くにもこういういいショップ、ありますか?

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